パタンナーaridonのメモ帳

(株)インプルーヴでパタンナーやってます。

「半・分解展」を体感して

先週の5月26日に東京都渋谷区で体感してきた”半・分解展”について

感じたことを、留めておきたいと思います。

 

 

 

 

≪それはtwitterで偶然に。≫

 

 

皆さんはSNSを活用していますか?


今や、SNSは生活や仕事に欠かせないツールの一つですよね。

 

私も FB、twitter、lineとアカウントを持ち、其々ほそぼそと活用していますが

普段もマメに覗いて更新している数が多いのは圧倒的にtwitterです。

 

 

最初は実名を用い 仕事の延長で活用していましたが

 

ビジネスツールとしての需要が FBのほうに移ってきたなぁ。。と感じた数年前から

「あ、じゃあ twitterは好きなことや興味ある分野の活用の場にしよう!」と決めて

 

今は、自分にとって居心地の良い交流の場として使わせてもらってます。

 

 

 

そんな私にとっての大事な情報源のtwitterで、

 

今回の展示会を知りました。

 

 

 

 

 

 

≪#半・分解展って何??≫

 

主催は長谷川彰良氏

 

フランス革命から第二次世界大戦前の衣服を

半分・分解し「標本」にする

”半・分解展”

 

標本の元となるアンティークの服はすべて長谷川さんの私物だそうです。

 

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ちなみに館内は写真OK

 

FB、twitter、インスタグラム のSNSでの発信はすべてOKです。

( #半・分解展 をつけて発信したら尚良しとみました。)

 

 

私もtwitterで得た このくらいの内容しか知らずに

 

 

5/23-28日、東京開催?

 

ちょうど25‐26日東京にいるやん!って軽いノリで見学に行くことに。。

 

 

 

 

 

いやぁ~、なかなかの衝撃でした。

 

 

半分・分解されたアンティークの服が、

 

ガラスケースの中に収まるでもなく

 

白のキャンパスに見立てた布に、展示されている。

 

そして

 

片割れをなくした無残な服がトルソーに ポツン とかかっているんですから。

 

 

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フランスの消防服のアンティーク

 

 

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時代背景や、当時のパターンの流行など。

 

前中心も脇に向かって少し湾曲しているのがわかりますね。

 

長谷川さんの解説や解釈なども。

 

 

 

私もメンズのパターンは専門外なので、詳しくは語れませんが

 

パターン上で見るかぎり、A.H底がかなり浅く袖山も低く見えます。

 

袖巾は太いけど、着用したらどうなるのだろう?と

 

早速 試着してみることに。

 

 

 

 

当時のパターンを忠実に再現して作った5サイズの試着サンプル。

 

(ちなみに会場ないにある試着SPLのパターンは、一部を除き購入も可能なようでした。気に入ったら製品にオーダーも可能とのこと!)

 

 

 

 

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私は、サイズ2を着用。

 

一人で撮影するのなれてなくって見づらいけど、

 

袖のゆとりの出方は何とか写ったかな。

 

 

 

袖山は低いけど、巾にゆとりがあるので全然ピチピチにならないのね。

 

 

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身頃は細身で袖が太いってのが、この頃の流行なのかな。

 

 

 

 

↓ ちなみにこちらが 半分残ってるモデルとなった消防服。

 

 

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そして、会場内で一番?みんなが試着していた ”ストームコート”

ゴム引きのバイク乗りのコートだそうです。

 

 

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実際、解体されて残っている ”半分” ↓

 

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これがですねぇ~。

 

普通のコートのように着用も出来るし、上の写真のように

 

前身頃と後身頃のボタンを留めると つなぎのようになるのですよ!

すごい!

 

 

 

試着サンプルは、簡略化して作られているそうで、

ほんものを再現すると、かなり着るのに骨が折れるそう。^^;

 

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で、こちらが解体された半分たち。

 

 

 

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しかし、綺麗さっぱり分解されてるねぇ。

 

昔の職人も、まさか100年後の職人に

ここまで丸裸にされるとは思ってもみなかっただろうな。

 

 

 

ストームコートについての解説の一部 ↓

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試着サンプルの一部

 

 

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バイク乗りのためのコートなので、

 

上着を包み込んで着れる様に、かなり広い袖巾から袖口に向けて分量を絞るために

袖口はダーツ+タックと言う作り方らしいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この他にも軍服、フランス革命前の貴族の服!など。

 

すごい、よく集めれたな!って感心するほど、

 

パターン解明のために、ここまでする!ってくらいの数々の展示が~~。

 

いやいや、彼のお陰で私もこの子達を拝めてるんやけど~~~。
このこだわりは変態の域!!←超絶のほめ言葉です。ハイ!

 

 

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期間中、毎日少しずつ解体していたという貴族の服。。

 

 

 

 

 

 

 

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会場内には、

 

昔々のポートレートも!

 

 

服に注目してみると、面白い。

 

 

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とまぁ、

 

 

普段なら

 

「この服どうなってんねやろ?」と

 

ひっくり返してみることはあっても、まさか解体してはっきり解明するところの発想!

面白さに感服した次第です。

 

 

 

そして、ミシンという魔法の道具のない時代の

 

職人さんの腕! 仕立ての頑丈さにも感服いたしました。

 

A.Hの途中とか、解きかけているものもあるし、

 

本当に面白かった。

 

 

でも、ぶっちゃけ自分が作った服なら解体されたらちょっと微妙。。

 

これも、また100年後の職人さんに向けてのメッセージなのね。と納得するのだろうか、と。^^

 

 

 

 

 

 

私のようにパターンを勉強している人も

 

単に服が好き!っていうひとも

 

みんなに見てもらいたいな~と思いました。

 

 

 

半・分解展は

 

今月は名古屋のギャラリー矢田で開催されます。

6/12-17

 

詳しくは長谷川さんのbrogへ。どうぞ。

http://rrr00129.blogspot.com/

 

#半・分解展 #パターン