パタンナーaridonのメモ帳

(株)インプルーヴでパタンナーやってます。

パタンナーって?

少し前のことですが、

 

うちの会社がある「KIITO=デザインクリエイティブセンター神戸」の一階で開催されていた「素材博」で出展していた業者さんと話したことを書きたいと思います。

 

 

素材博とは、、素材博覧会

 

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手芸や洋裁やアクセサリー作りの材料となる。まさに「素材」が

 

一堂に会した博覧会なのです。

 

もちろん販売していますよ~。

 

毎年、開催されているようで

 

入場無料だし、ハンドメイド好きの方なら

 

一日中、見て回れると思います。

 

 

 

私も、お昼の休憩にチラッと見に行くつもりが

 

沼に落ちるように足をとられつつww

 

やばいー、とわれに返り職場に戻ってきたのでした。。

 

 

 

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ささっと見ただけでしたが

 

このくらいをゲット。

 

 

 

可愛い手作り糸をゲット。

 

 

 

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そして、ビーズやピアスの金具、 コットンパールも。

 

 

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古着っぽい、生地のハギレもゲットしたので、

 

後日、家でターバンを作ってみた。

 

 

 

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娘に作ってみたのだが

 

おばさんみたいでヤダ!ってことで

 

撃沈。

 

ちーーーん。

 

 

仕方ないから

 

また私が使おうか。

 

 

 

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今度からは、ちゃんと娘に確認取ってから作ることにします。

 

 

 

って、私の作ったものの紹介などではなく!!

 

 

このハギレを購入した生地屋のご主人との話で

 

「はて。」と感じたことなのです。

 

 

ご主人と言っても、多分私と同世代か年下、

 

アラフォーかアラフィフの方とは思うのです。

 

 

生地の説明を色々して下さってたんですが、

 

 

 

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私「そうですよね^^。わかります。

  パタンナーしてるんで、大体洋裁のことはわかるので」

 

主「えっ?パタンナーされてるんですか?」

 

私「はい、そうです。」

 

主「パタンナーって、最近はあれですか?

  CADでパターンをひいて、データ送信で終わるんですよね」

 

 「昔みたいに、ピン打ちしたりして、イチから手で引いたりしないんですよね?」

 

私「えっ!!

  ^^; 私、今でもピン打ちしてドレーピングして、手でパターン引いてますよ。」

 

主「えぇーー。そうなんですか。

  ちゃんとされてるんですね。

  最近話するパタンナーさんは、ほとんどCADで仕事するって聞いてたんで。。」

 

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確かに、CADというパターンオペレーションシステムはあります。

 

私がパタンナーになった20何年か前に、今のCADより使い勝手は悪いですが

 

東レのCADも会社に導入されていて、グレーディングに使用されたり

 

ファーストパターンをデジタイザーで入力して、工場にオンライン送信していました。

 

また、簡単な修正をデータ上でしたりもしていました。

 

ただ、当時はマスターパターンの作成は、あくまでアナログで。

(アナログっていう言い方も好きではありませんが。。)

 

シーチングでピン打ちしたり、トワール組みをしてシルエットを確認したものを

 

データ入力していました。

 

 

しかし、今はコンピュータ化の時代。

 

CADも東レさんだけではなく、ユカ&アルファ、島精機のSDSにもPGMはついています。

 

 

パタンナーとは、パターンを作る人のこと。

 

なので、確かにデータ化しているパターンをCADで触れなくちゃいけないのかもしれない。

 

いまどきのパタンナーさんはCADが出来て当たり前なのかもしれない。

 

私のように、まだCADが当たり前の日常になかった時代の人は

 

専門学校でCAD操作の学習もしておらず、皆さん仕事で習得していったんじゃないかと思います。

 

私は、、というと

 

最近島精機のPGMの練習を始めたばかりで、CAD操作に関していえば

 

超ドンくさいんですけど。悲

 

 

 

ただ、CADがさくさく触れたら一人前のパタンナーっていえるのかなぁ?

 

CADだけで、パターンのすべてを正しく作成できるのだろうか?

 

それって、パタンナーというよりも

 

CADオペレーターの仕事と言えるんではないだろうか。

 

 

 

 

アナログのパターン操作も、CADのパターン操作も

 

操作する時に考えることは一緒で、

 

・ここで、何センチ展開してフレアー分を出す。

とか、

・アームホールラインを内側に数ミリ入れて華奢に見せる。

とか、

・袖の分量をひじ周りでゆとりを出して、袖口の分量はキープで。

とか、

 

操作する内容を確定し、操作方法(やり方)は、そのパタンナーさんの頭の中に

あると思います。

一つの答えを出すまでの導き方は、本当にパタンナーさんによって違うと思うので。。

 

逆に言えば、それがそのパタンナーさんの味と言うか個性と言うか。。

 

その方法がはっきり分っていないと、紙のパターンでもCAD上の操作も

出来るはずはないです。

 

だから、きちんとCADでもパターンを扱える人は、アナログのパターン操作も出来るに違いないはずなのです。

 

 

 

そして、

その自分が作成したパターンが正しいかを確かめるために

シーチングでトワールを組んだり、ピン打ちするパタンナーさんでありたい。

 

今、3DシルエットでCAD入力したパターンを見える機能もありますよね。

 

分るんですよ、分るんです。。

それで 随分シルエットの連想も出来るし、

時短にもなります。

 

 

私もシーズンのパターンのすべてをトワールで確認できない時もあるし、

簡単な確認作業のときは、随分楽なんだろうなぁ。。と思います。

 

 

ただ、ここぞ!ってときの、自分の目で確認したいシルエットのこだわりなんかは

やっぱり自分の手でピン打ちして、

何なら、そのトワールで組んだものを体に当ててみて

バランスなんかを確認したい!

と思うのですよ。。

 

そのうち、化石かシーラカンスかwwって言われそうですが。

 

やっぱり、私でしか引けない線というか、(CAD上でもそうですが)

そういうものにこだわって

パターンを作りたいと思います。

 

だって、簡単な操作で作れるパターンって

ヤじゃないですか?

どうせ自分が作るものなら、他の誰も真似できない線を

引きたいですよね。

 

これ、間違ってないですよね? 笑

 

 

    株式会社インプルーヴ  岡本    

      http://improve-knit.com